このページの要点
- 店内飲食には食品表示基準の義務表示は適用されない(同基準1条)が、申告を受けて対応した内容やメニューの注記は契約の前提になり、実際と異なれば責任が問われ得る。
- 免責は、お客様の申告の有無など、お客様の事情に起因する部分に限り、店に原因があるときは除外する。上限条項には、軽過失にのみ適用される旨と、故意・重大な過失の例外を書く(消費者契約法8条3項)。
- 食中毒患者等の届出義務を負うのは医師(食品衛生法63条)。営業者の保健所への連絡は、営業許可を受けた自治体の条例と保健所の指導に沿って行う(51条3項)。回収の届出は58条、処分は59条・60条。
- 調理された料理は製造物責任法の製造物に当たり得る(2条1項)。原因を仕入れ先・調理・提供・お客様に分け、保険の範囲と責任の定めを合わせる。
結論:免責の文言は事故を防がない。申告の受け方、記録、原因別の整理、初動の順序を先に決める
アレルギーや食中毒、異物混入の規約でいちばん多い誤解は、「当店は一切責任を負いません」と掲示しておけば、事故が起きても責任を問われない、というものです。実際には、個人のお客様との契約で事業者の責任を全部なくす条項は、消費者契約法8条によって無効とされる類型に当たります。そもそも、事故の責任を決めるのは規約の文言だけではなく、民法の債務不履行(415条)や不法行為(709条)、製造物責任法、食品衛生法といった規定です。規約の免責条項は、これらの責任の枠の内側で、お客様の事情による部分を整理するための道具にとどまります。
規約に書くべき中心は、免責の宣言ではなく、次の四つです。第一に、アレルギーの申告をどの場面でどう受けるか。第二に、申告の内容とそれに対する店の対応を、どう記録に残すか。第三に、事故が疑われるときの連絡と初動の順序。第四に、原因が仕入れ先・調理・提供・お客様のどこにあるかを分けて責任を考える整理です。この四つが運用として回っていれば、免責の文言は控えめでも、トラブルの多くは小さく収まります。
- 店内の飲食には、食品表示基準の義務表示は適用されないが、アレルギーの申告を受けた場合の注意義務は別に問われる。
- 「責任を負いません」と書いても、店の債務不履行や不法行為の責任の全部を免除する条項は、消費者契約法8条により無効とされる。
- 食中毒・異物混入の疑いがあるときは、販売の継続、現物の保全、お客様への対応、仕入れ先への連絡の順序を決めておく。
- 飲食店が調理して提供する料理は、製造物責任法の「製造物」に当たり得る。責任の原因は仕入れ先・調理・提供・お客様に分けて整理する。
- 保険の加入の有無と補償の範囲を確かめ、規約や委託の契約の責任の定めと合わせる。
持ち帰りや配達の料理の傷みについてはテイクアウト・デリバリーの規約と責任で、メニューに書く言い方についてはメニュー・産地・価格の表示と景品表示法で扱います。ここでは、店でお客様に提供する料理についての、アレルギー・食中毒・異物混入の場面に絞ります。
アレルギーの申告の受け方と、メニューの注記の意味
まず、食品表示基準との関係を整理します。同基準1条は、加工食品または生鮮食品を設備を設けて飲食させる場合には、40条(生食用牛肉の注意喚起表示)を除き、適用しないと定めています。店内でお客様に料理を出す場合は、容器包装に入れた食品のようなアレルゲン表示の義務は、同基準の義務としては課されていません。このため、飲食店のメニューにアレルギーの情報を載せるかどうかは、法令の義務というより、店が自主的に行う情報提供の問題です。
ただし、義務がないことは、責任がないことを意味しません。お客様がアレルギーの有無を伝え、店がそれを受けて料理を出した場合や、メニューに「卵不使用」「小麦を使っていません」と書いた場合には、その内容が契約の内容や期待の前提になり、実際には含まれていた場合は、債務不履行(民法415条)や不法行為(709条)の問題になり得ます。メニューのアレルギーの注記は、書けば書くほど店の責任の前提になる情報であり、書く以上は正確さを保つ仕組みが要ります。
参考として、容器包装に入れて売る場合の義務表示の範囲を確認しておきます。食品表示基準3条2項は、別表第十四に掲げる食品(特定原材料)を原材料とする加工食品などについて、アレルゲンの表示を求めています。別表第十四には、えび、カシューナッツ、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生の9品目が掲げられています。店内の飲食にこの表示の義務はありませんが、お客様の関心が高い品目であることの目安にはなります。品目は改正で見直されることがあるため、実際に資料を作るときは、その時点の基準の原文を確認する必要があります。
アレルギーの申告に関する、書き方の三つのレベル
| レベル | 書き方の例 | 店が負う前提 |
|---|---|---|
| 情報提供のみ | 原材料の一覧を掲示し、「お気軽にお尋ねください」と書く | 掲示内容が正確であること。相談を受けたときの対応の質が問われる |
| 申告を受けて対応 | 「アレルギーのある方はご注文の際にお申し出ください。可能な範囲で対応します」 | 申出の記録、厨房への伝達、対応できない場合の明確な回答 |
| 特定の品目を除いた提供 | 「卵・乳不使用のメニュー」の表示 | 調理器具の共用や交差の有無を確認し、表示の裏付けを持つ |
申告を受けて対応する場合に、いちばん大切なのは「できること」と「できないこと」を、お客様に分かる形で伝えることです。同じ厨房で複数の料理を作る以上、微量の混入(交差)を完全に避けられない店は多く、その場合に「アレルゲンを使用していません」と言い切ることはできません。「使用しませんが、同じ調理場・器具を使うため、微量の混入の可能性を否定できません」と、そのまま書いて伝えるほうが、お客様が判断しやすく、事故の際の説明にもなります。
アレルギーの申告から提供までの流れ
5つの段階のどこかが欠けると、事故のときに「伝えた」「聞いていない」の水掛け論になります。
条文例アレルギーの申告に関する規約の構成例(一般的な例)
- 食物アレルギーをお持ちのお客様は、ご注文の前に、アレルギーの原因となる食品を当店の従業員にお申し出ください。
- 当店は、お申し出の内容を踏まえ、対応が可能な料理とそうでない料理をお知らせします。同じ調理場・調理器具を使用するため、特定の食品が微量に混入する可能性を完全には否定できない料理については、その旨をお知らせします。
- お客様がお申し出にならなかった場合、またはお申し出の内容が実際と異なっていた場合に生じた結果については、当店に原因があるときを除き、当店は責任を負いません。
- お客様のお申し出の内容と、当店のご案内の内容は、トラブル防止のため記録することがあります。
第3項は、お客様の申告の有無に起因する場合に限って責任を負わない旨を書き、店に原因があるときは除外しています。第4項の記録を取る場合は、個人情報としての扱いも決めておきます。
規約の免責が効かない場面:消費者契約法8条と10条
消費者契約法8条1項は、次の条項を無効としています。1号は、事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、または事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項。2号は、事業者の債務不履行(事業者、その代表者またはその使用する者の故意または重大な過失によるものに限る)により消費者に生じた損害を賠償する責任の一部を免除し、または事業者にその責任の限度を決定する権限を付与する条項。3号と4号は、事業者の債務の履行に際してされた不法行為についての、同じ構造の条項です。
この規定を飲食店の場面に当てはめると、次のようになります。アレルギーや食中毒の事故は、料理の提供という債務の履行に際して生じるため、「当店は料理に起因する一切の損害について責任を負わない」という条項は、債務不履行責任の全部を免除する条項(1号)と、不法行為責任の全部を免除する条項(3号)の両方に該当します。同様に、「損害賠償の額は、料理代金を上限とする」といった責任の上限条項も、店の故意または重大な過失による場合まで上限を設ける書き方なら、2号と4号の点検が必要です。上限条項を置くなら、故意・重大な過失の場合は除く旨に加えて、軽過失による場合にのみ適用されることを条項の中で明らかにします(同条3項)。
さらに10条は、消費者の不作為をもって新たな申込み・承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他、法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比べて消費者の権利を制限し、または義務を加重する条項であって、民法1条2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものを、無効としています。たとえば、「アレルギーの申告がない場合は、店はアレルゲンに関する一切の責任を負わない」という条項は、申告の有無だけで責任を切り分ける書き方であり、店の側に原因がある場合まで責任を免れる解釈になると、10条の点検が要ります。
書き方の例(一般的な例) 免責の文言の書き方
アレルギー事故の免責
理由全部免除は消費者契約法8条1項1号・3号に当たる。お客様の申告の有無に起因する部分に限り、店に原因がある場合を除く形にする。
損害賠償の上限
理由故意・重大な過失まで上限を設けると、8条1項2号・4号に当たる。軽過失による場合にのみ適用されることを明らかにし、故意・重大な過失を除く旨も条項の中に書く(8条3項)。なお、人の生命・身体の損害まで上限を設ける書き方は、さらに10条の点検が要る。
異物混入の申出
理由補償を一切しない旨は、債務不履行責任の全部免除になる。対応の内容を示す形に改める。
なお、お客様が事業者(会社の宴会など)である場合は、消費者契約法の適用はありません。事業者間の契約では、責任の制限の条項の有効性は、民法の一般原則(公序良俗、信義則)や契約の趣旨から判断されます。ただし、同じ規約を個人客にも法人客にも使うことが多いため、個人客の基準で組んでおくのが現実的です。法人客の宴会の契約は宴会・貸切・団体予約の契約で扱います。
食中毒・異物混入が疑われるときの初動
食中毒や異物混入の申出があったとき、店はまず何をすべきでしょうか。法律が定めている部分と、店の判断で決める部分を分けて考えます。
法律が明確に定めている主なものは、次のとおりです。食品衛生法6条は、腐敗・変敗したもの、有毒・有害な物質が含まれ付着し、またはその疑いがあるもの、病原微生物により汚染されまたはその疑いがあり人の健康を損なうおそれがあるもの、異物の混入などにより人の健康を損なうおそれがあるものの販売等を禁じています。同法63条は、食中毒患者等を診断し、または検案した医師に、直ちに最寄りの保健所長への届出を義務付けています。保健所長は、届出を受けたときなどに調査をする立場に置かれています。
届出の義務を負うのは、診断し、または検案した医師です(63条1項)。営業者が講ずべき公衆衛生上必要な措置については、厚生労働省令の基準に反しない限り、都道府県知事等が条例で必要な規定を定めることができるとされています(51条3項)。このため、食中毒の疑いを知ったときの保健所への連絡は、営業許可を受けた自治体の条例と保健所の指導に沿って行います。規約や社内の手順には、「保健所から求められた調査に協力する」「営業許可を受けた保健所へ疑いを速やかに連絡する」といった、協力と連絡を軸にした表現を置くのが無理のない書き方です。
回収については、同法58条が、営業者が、6条や20条などに違反し、または違反するおそれがある場合に、販売した食品を回収するときは、遅滞なく、回収に着手した旨と回収の状況を都道府県知事に届け出なければならない、と定めています(ただし、59条の命令を受けて回収する場合などを除く)。飲食店が提供した料理がすでに食べられている場合には、回収という概念が当てはまらない場面が多いのですが、持ち帰り用の食品や、仕入れ先の問題で複数の店に影響が及ぶ場合には、この届出が関係し得ます。また、同法59条は、営業者が6条などに違反した場合に、都道府県知事等が廃棄その他の必要な処置を命じられるとし、60条は、許可の取消しや営業の禁止・停止ができるとしています。6条違反は、81条により三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金の対象にもなります。
食中毒・異物混入の申出を受けたときの流れ
- 申出を受けた時点
電話や来店で「具合が悪くなった」「異物があった」と言われる。現場が慌てる。
押さえる点まずお客様の体調を気遣い、状況(食べた料理、時間、症状)を聞き取って記録する。責任の有無を断定する発言を避ける。
- 現物と記録の確保
料理の残りが捨てられる。調理の記録が残っていない。
押さえる点現物と容器を保全し、その日の仕入れ・調理・衛生管理の記録を確保する。同じ料理を提供した他のお客様の有無を確認する。
- 販売の判断
原因が分からないまま、同じ料理を出し続ける。
押さえる点原因が確認できるまでは、該当する料理の提供を止めることを検討する。6条の枠に照らし、疑いがある段階で止める判断も必要になる。
- 保健所・保険・仕入れ先
連絡の順序が決まっていない。保険会社への連絡が遅れる。
押さえる点営業許可を受けた保健所への連絡の要否を確認し、加入している保険の窓口と、仕入れ先に連絡する。
- お客様への対応
補償の約束を現場の判断で口にしてしまう。
押さえる点担当者を決め、対応の経過を記録する。補償の話は、事実関係の確認後に、責任者が行う。
製造物責任法と、原因別の責任の整理
製造物責任法2条1項は、「製造物」を製造または加工された動産と定めています。飲食店が材料を調理して料理を作る行為は、材料に手を加える加工に当たり得るため、調理された料理は同法の製造物に当たると解される余地があります。同条2項は、「欠陥」を、製造物の特性、通常予見される使用形態、引き渡した時期その他の事情を考慮して、製造物が通常有すべき安全性を欠いていることと定めています。3条は、製造業者等が、その引き渡した製造物の欠陥により他人の生命、身体または財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責任を負う、と定めています。
この規定の特徴は、損害を受けた人が、製造業者等の過失を証明しなくても、欠陥があったことを証明すれば賠償を求められる点にあります。一方、4条は、引き渡した時における科学または技術に関する知見によっては欠陥を認識できなかったこと(開発危険の抗弁)などを証明したときは、製造業者等は賠償の責めに任じないと定めています。5条は、損害賠償の請求権は、被害者が損害および賠償義務者を知った時から3年間(人の生命または身体を侵害した場合は5年間)行使しないとき、または製造業者等が製造物を引き渡した時から10年を経過したときに、時効によって消滅すると定めています。
ここで規約と関わるのは、製造物責任のような法律上の責任は、消費者との間の規約で一方的に排除できる性質のものではないという点です。規約に「製造物責任を負わない」と書くことは、消費者契約法8条の面からも避けるべきで、書くとしても、お客様の取扱いに起因する場合を除いた範囲に限る必要があります。
事故が起きたときは、責任の原因を段階に分けて整理しておくと、お客様への対応と、内部の費用負担の話を切り分けられます。たとえば、仕入れた食材に最初から異物や汚染があった場合、調理の過程で交差や加熱不足があった場合、提供の過程で別のお客様の料理と取り違えた場合、お客様が申告しなかった場合では、店と仕入れ先、店の従業員、お客様の間での責任の割り振りが変わります。
原因別の責任の整理
| 原因の所在 | お客様に対して | 内部で整理すること |
|---|---|---|
| 仕入れ先の食材 | 提供した店が窓口になる。お客様に対しては、仕入れ先の責任を理由に断れない | 仕入れ先に対する求償。仕入れの契約で、品質の保証、原因調査への協力、求償の範囲を決めておく |
| 店の調理・衛生管理 | 店が責任を負う | 再発防止の手順の見直し、保険による補償の確認 |
| 提供時の取り違え・伝達漏れ | 店が責任を負う | 従業員への教育、伝達の手順の見直し |
| お客様の申告漏れ・取扱い | 店に原因がなければ、責任は小さくなる | 申告の機会を設けていたこと、記録が残っていることの確認 |
仕入れ先との関係の詳しい整理は食材の仕入れ取引の条件で扱います。お客様向けの規約には、責任の割り振りの内部的な話を書かず、お客様に対しては店が窓口となることを明らかにしておくのが整理のしやすい形です。
確認の問いと、起きがちなこと
確認の問いと理由アレルギー・事故への備えの確認
アレルギーの申告を受ける機会を、注文の流れの中に作っているか。
申告がなかったことを理由にするには、申告の機会があったことを示せる必要がある。
申告の内容は、口頭ではなく、書面やシステムで厨房に伝わるか。
口頭だけの伝達は、取り違えと「聞いていない」の原因になる。
メニューに書いたアレルギーの注記は、実際の調理と一致し続けているか。
レシピの変更や仕入れ先の変更で、注記が古くなる。注記は店の責任の前提になる。
規約の免責条項は、店に原因がある場合まで責任を免れる書き方になっていないか。
全部免除の条項は、消費者契約法8条により無効とされる類型に当たる。
事故が起きたとき、保健所、保険、仕入れ先、お客様への連絡の順序と担当者が決まっているか。
初動の遅れは、被害の拡大と、後の責任の争いの両方につながる。
アレルギー・食中毒・異物混入で起きがちなこと
- 注文時
申告の機会がなく、お客様が言うタイミングを逃す。メニューの注記と実際の調理が食い違う。
押さえる点申告の機会を注文の流れに組み込み、注記を定期的に見直す。
- 調理・提供
申告が厨房に伝わらず、通常の料理が出る。取り違えが起きる。
押さえる点書面やシステムでの伝達と、提供時の照合を徹底する。
- 事故の発生
現場が慌て、責任の有無を断定する発言や、補償の約束をしてしまう。
押さえる点事実の確認と記録を優先し、補償の話は責任者が行う。
- 事故の後
原因が分からないまま営業を続け、同じ事故が繰り返される。仕入れ先への連絡が遅れる。
押さえる点原因が確認できるまで該当する料理を止める。仕入れ先への連絡と記録の確保を同時に進める。
アレルギー・事故の規約で起きがちな不備
- 「アレルギーに関する一切の責任を負いません」と掲示し、消費者契約法8条に反する条項になっている。
- メニューに「〇〇不使用」と書いたが、調理器具の共用の可能性を確認しておらず、裏付けがない。
- 申告の受け方が店ごと・人ごとに違い、記録が残っていない。
- 事故の初動の手順が決まっておらず、現場が個別に判断している。
- 保険に加入しているが、補償の範囲と、規約・委託の契約の責任の定めが合っていない。
事故が起きたあとのキャンセルや返金、委託先との責任の整理を含む全体の流れは飲食店の規約・契約のトラブルとよくある質問にまとめています。
よくあるご質問
「アレルギーに関する責任は一切負いません」と掲示していれば、事故があっても責任を免れますか?
免れません。個人のお客様との契約で、事業者の債務不履行や不法行為による損害賠償責任の全部を免除する条項は、消費者契約法8条1項1号・3号により無効とされます。お客様がアレルギーの原因となる食品を申告しなかった場合など、お客様の事情に起因する部分に限って責任を負わない旨を書き、店に原因があるときは除外する形に整えるのが基本です。
店内で出す料理には、アレルギーの表示は義務になりますか?
食品表示基準1条は、加工食品または生鮮食品を設備を設けて飲食させる場合には、40条(生食用牛肉の注意喚起表示)を除き、適用しないと定めています。そのため、店内の飲食には、容器包装に入れた食品のようなアレルゲン表示の義務は同基準上は課されていません。ただし、メニューに注記を載せたり、申告を受けて対応したりした場合は、その内容が契約の前提となり、実際と異なれば責任が問われ得ます。
食中毒の疑いがあるとき、店は保健所に届け出る義務がありますか?
食品衛生法63条1項が届出を義務付けているのは、食中毒患者等を診断し、または検案した医師です。営業者の保健所への連絡は、都道府県知事等が条例で必要な規定を定められること(同法51条3項)を踏まえ、営業許可を受けた自治体の条例と保健所の指導に沿って行います。疑いを知ったときは、速やかに保健所へ伝えるのが通常の対応です。回収する場合の届出は、同法58条に定められています。
飲食店が調理した料理にも、製造物責任法は適用されますか?
製造物責任法2条1項は、製造物を、製造または加工された動産と定めています。材料を調理して料理にする行為は加工に当たり得るため、調理された料理が製造物に当たると解される余地があります。同法3条により、欠陥により他人の生命、身体または財産を侵害したときは、損害を賠償する責任を負います。個別の当てはめは事案によるため、責任の原因を段階に分けて整理し、保険の加入の有無を確認しておきます。
仕入れた食材に異物が入っていた場合、お客様への責任は仕入れ先に押し付けられますか?
お客様との関係では、料理を提供した店が窓口となり、仕入れ先の責任を理由に断ることは通常できません。そのうえで、店は仕入れ先に対し、仕入れの契約や民法の規定に基づき、損害の負担を求めることになります。仕入れの契約で、品質の保証、原因調査への協力、求償の範囲を決めておくと、事故後の整理が進めやすくなります。
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本ページは一般的な情報提供です。個別の取引への当てはめは、営業の形態や契約の内容によって異なることがあります。書き方の例として紹介している内容は、契約書作成の実務でよく見られる書き方を整理した例で、特定の事業者や案件を示すものではありません。条文は e-Gov法令検索(法令API)で確認しています。参考: e-Gov法令検索 / 消費者庁 / 厚生労働省 / 個人情報保護委員会